萬斎さん大ファンだし、原作は面白かったので超絶期待していたのだが、、、
自分の期待値には及ばなかった作品であった。
ただし原作を読まずに観たのであれば、そこそこ楽しめる映画である。
『七つの会議』ここが良かった
最後の方で北川が心を改めて、八角の告発に協力するという場面は原作にはない部分であった。
しかし同期入社で、かたや営業部長とかたや万年係長が正義のために手を組む姿には感動した。
強度偽装の真犯人はあっと驚く人物であったり、
その真犯人を暴くために使った罠が、反社会的勢力さながらのテクニックであった。
そしてそれを悪びれもせず、目的のためには手段を選ばなかった八角の信念に心動かされた。
また映画最後のシーンで八角が、日本中に存在する歪んだ会社至上主義(利潤至上主義)に疑問を投げかけており、日本社会に提言しているところはこの物語の訴えたかったことであると思う。
『七つの会議』印象に残ったセリフ・シーン
東京建電の営業部事務所があまりにも現代的でないというか、広さの割に社員が詰め込まれており、ゴチャゴチャと見えたところが今時ではなく笑えてきた。
番宣で萬斎さんが、これは現代の時代劇みたいなことを言っていたけどホントその通りで、とくにゼノックス本社の御前会議なんて、まるで殿様と家老たちの会議のようで仰々しかった。
『七つの会議』は、こんな人にオススメ
一番にオススメしたいのは、これから社会にでる学生さんに観て欲しい。
日本の会社という、いびつで窮屈な世界を、映画という世界で体験できるのは非常に有意義なことである。
すべての会社が同じとは思わないが、多かれ少なかれ日本の会社を端的に表現している。
それ以外には、会社の方針に従うと良心が痛むと感じている方にも観てもらいたい。
それとは逆の生き方、この映画でいうところの八角の様な生き方も選べるということも感じて欲しい。
自分的には、映画より原作の方が良かったと思っている。
特に最後の方はドキドキが止まらなく、一気に読んでしまった。
興味がある方はぜひとも読んでみて欲しい
池井戸作品の中では一番面白いと思う。